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【TPMS】タイヤ圧監視システム
2021.10.21
TPMSってご存知ですか?”Tire Pressure Monitoring System”の頭文字を取っています。
日本語訳で『タイヤ圧監視システム』です。
乗用車でも使われているシステムですが、日本はこれに関してはめちゃめちゃ後進国です。
アメリカ、ヨーロッパは義務化になってから10年が経とうとしています。
TPMSに関する多国間協定でUN-R64「応急用予備走行装置及びタイヤ空気圧監視装置に係る協定規則」として定められています。(日本はもちろん適用されていません。)
お客様にトレーラのタイヤをスーパーシングルにしたいからTPMSを取り付けたいと申し出がありました。
スーパーシングルはスペアタイヤを積んで運べないし、仮にタイヤ交換をしなければならない事故に遭遇した場合ドライバーでは交換できないため、タイヤ屋さんを呼ぶのが一般的。
だからスーパーシングルは嫌だという人も確かにいますが、ダブルタイヤでもタイヤ交換できない人はかなり多い印象。
ダブルタイヤはバーストしても多少走るよねとおっしゃる方もいらっしゃいますが、本当に多少だと思います。絶対に交換しなければなりません。
それも多分タイヤ屋さん呼ぶでしょう。つまり、スペアタイヤを積んで運ぶだけ無駄な時代になってきました。
スペアタイヤは車検時取り外して最大積載量を計算するので、スペアタイヤを運ぶというのは積載物を増やすと同義語です。
今話題のSDGs。実はTPMSを使うことでこれが勝手に達成できちゃうんです。余計なタイヤを増やさないことは環境問題にもつながります。
TPMSを取り付けることでタイヤに起因する事故が起こりにくくなって、事故によって余計な代償を払わなくて済むのであればどちらを選ぶのかとなれば、TPMSを選択するというのは必然になってきそうです。
弊社が取り付けたのはOrange Japan社製のHT430BLE(Bluetooth機能搭載)。
こちらの製品の優れているところは、トラクタとトレーラの全てのタイヤにセンサをつけてもタイヤ圧と内部温度の監視が容易にできるところです。
また、通常であればタイヤに設置したセンサがモニタまで情報を無線で飛ばすのが一般的ですが、これだと場合によっては常に監視ができないことも。
というのも、日本は電波法がありますので強力な電波は法に触れる可能性があります。しかし、このセンサは無線を飛ばすのはタイヤのセンサから車軸中央に設置されたレシーバまでで、あとは全て有線で情報を送ります。そうすることで、大事な数値を途切れにくくすることができます。
専用アプリがあればBluetooth機能で、Androidスマホ&タブレットでも監視が可能です。この辺りは今っぽさがありますし、便利です。
私たちが取り付けて、「あ、これ凄いかも」って思ったのがこちら↓。
各タイヤの温度が表示されていますが、下が21度、上が19度〜20度となっています。21度側は陽の光で暖かくなっていた側だったのです。
ここまで正確に温度表示ができるのであれば、結構信頼性は高いですよね。
TPMSはトラックメーカでもオプションとして取り付け販売が始まっており、大手運送会社は積極的に採用していると聞いたことがあります。
もちろんスーパーシングルだけでなく、ダブルタイヤでもTPMSを取り付けることは可能です。
安全のため、環境のため、トラック&トレーラを運転する会社のためにもTPMSは必要になっていきます。